日本語ECでも海外顧客は狙える|顧客を逃さない方法

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日本語ECサイトでも、実は海外からのアクセスが2〜8%ほどあると言われています。
これを活用せずにいるのは、機会損失につながりかねません。越境ECに本格参入する前に、まずは既存の日本語サイトを活用し、海外ユーザーの反応をテストマーケティングで見極めましょう。
“今ある導線”をうまく活かせば、追加の投資や英語サイトなしでも、売上につなげられる可能性があります。

目次

日本語サイトを訪れる海外ユーザーを顧客化する

越境ECで成果を上げるには、「いきなり海外向けサイトを立ち上げる」よりも、まず既存の日本語ECサイトに流入している海外ユーザーを活用するという視点が重要です。
実際、多くの日本語ECサイトでも、2〜8%程度は海外からのアクセスが確認されています。こうしたユーザーに対して適切な購入導線を用意できていないことが、初期段階での成果につながらない要因のひとつです。

Shopifyで多言語対応の越境ECサイトを構築する選択肢もありますが、開発や運用の手間・コストを考慮すると、最初の一歩としてはハードルが高くなることも少なくありません。

そこで有効なのが、「WorldShopping Biz(WSB)」の活用です。WSBは、日本語サイトにそのまま導入できる海外向け購入支援サービスで、各種言語・決済・配送・カスタマーサポートをすべて代行してくれるのが特長です。海外住所の入力や、関税・決済通貨などの障壁もクリアされ、ユーザー側の負荷を大きく軽減できます。

さらに、WSBを導入しても事業者側は越境の税務処理や貿易実務に直接対応する必要がなく、最小限の手間で海外販売の「導線テスト」が可能になります。

初期段階で海外ユーザーの購買意欲や商品理解度を検証するには、まさに最適な仕組みと言えるでしょう。

「自社の日本語ECサイトに、どれくらい海外からのアクセスがあるのか?」を把握するには、Googleアナリティクス(GA4)の地域別レポートが有効です。

WSBなら税務や法務、海外配送の心配も無用

WSB(WorldShopping Biz)は、海外顧客向けの購入対応を包括的に代行するサービスです。日本企業に代わって、決済、関税、海外配送、カスタマーサポート、さらには税務・法務対応までを一括して担うため、越境ECに伴う煩雑な業務を大幅に削減できます。

この仕組みは、越境EC物流プラットフォーム「Zigzag」との提携によって成り立っており、実務のほとんどをアウトソースできるのが大きな強みです。つまり、企業側は通常の日本語EC運営を維持しながら、越境販売の“裏側”をすべて任せることが可能になります。

また、WSBは導入後のステップとして、以下のようなフェーズ型戦略との相性も良好です:

フェーズ戦略の一例

  1. フェーズ①:日本語サイト × WSBでテスト導線構築
    → 海外ユーザーの反応を可視化・検証
  2. フェーズ②:英語対応・広告展開の強化
    → 広告や翻訳導線で海外CVRをさらに引き上げる
  3. フェーズ③:CRM設計・リピーター獲得の最適化
    → 国別マーケティングや物流設計を強化して本格展開へ

このように段階的に展開していくことで、リスクを抑えつつスケーラブルに越境ECを成長させることができます。

なお、月商30万円程度を継続して越境販売で達成できるかが、本格的に英語サイトや海外専用構築へ進むかどうかの判断基準となります。まずはWSBを活用して、ミニマムな導入でマーケットの反応を見極めるのが、賢いスタートです。

Shopifyの構築後も日本語サイト+WSBは維持

越境ECの本格展開に向けて、英語サイトの構築やShopifyの多言語対応を進めたとしても、日本語サイトにおけるWSB導線を残すことは、戦略的に有効です。

ある事例では、日本語ECサイトにWSBを導入してテスト販売を開始。越境需要が見込めると判断した後に英語サイトを立ち上げ、広告施策やCRM構築も展開しました。その結果、月商100万円を超えるまでに成長。一定の段階でWSBの利用は停止しましたが、それでも「日本語サイト+WSB」の期間の売上が、英語サイトよりも高かったという実績もあります。

なぜ海外ユーザーが日本語サイトから購入していたのか?
その理由のひとつは、価格差です。英語サイトでは、為替や広告費、人件費などを価格に転嫁せざるを得ないケースもあります。一方、日本語サイトでは“国内価格”で購入できることから、価格に敏感な海外ユーザーにとって魅力的に映るのです。

このように、Shopifyを構築した後であっても、日本語サイト+WSBという販売導線を併用または維持することで、顧客層の取りこぼしを防ぐことができます。
特に価格感度の高いアジア圏ユーザーや、日本語が理解できる現地ユーザーにとっては、有効なチャネルとなり得ます。

いきなり越境ECを始めても、売れない理由

いきなり多言語サイトを立ち上げても、「思ったより購入されない」というケースは少なくありません。原因の多くは、ターゲットや市場ニーズを正しく捉えきれていないことにあります。

その点、日本語ECサイトにはすでに一定の海外アクセスが存在しており、ここに購入導線を設けることは、最小限のリソースでテストマーケティングを行える貴重な機会です。

たとえ小規模でも、WSBのような仕組みを活用してテスト販売を継続することで、

  • 実際に売れる商品
  • ユーザーの地域・言語傾向
  • 購買のハードルやニーズ

といったデータが蓄積されていきます。

この“低リスクな検証ステップ”を踏むことが、結果的に失敗の少ない越境EC戦略につながります。拡大を急ぐのではなく、「まずは今ある日本語サイトでできること」から着実に始めてみましょう。

*記事内の図や戦略マトリクスを含む資料は、下記の資料ダウンロードから無料でダウンロードできます。

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